運動量保存則

運動量は

    1) 速度

    2) 粘性による運動量の交換

    3) 圧力などの表面力

    4) 重力などの体積力

の合計である。

1)速度について

まず方向の流れに乗って面S1から流入出する速度成分についての”速度”は、流入してきた質量流入してきた速度成分なので

次に面S2から流入出する”速度”は

面S2からの流入出ではがマイナスの時、微小直方体に流入してくるので符合を反転して足し算し、を求めると

ここでテーラー展開を使ってを1次まで展開すると

これを代入すると

ここでは他項と比べて非常に小さいので無視すると

この右辺はで微分したものだから

よって元の式は


次に方向の流れに乗って流入出する速度成分について

方向の流れに乗って面S3から流入出する質量速度成分

次に面S4では

面S4からの流入出ではがマイナスの時、微小直方体に流入してくるので符合を反転して足し算し、を求めると

ここでテーラー展開を使ってを1次まで展開すると

これを代入するとの式の{・・・}の中身は

ここでは他項と比べて非常に小さいので無視すると

これはの掛け算の微分だから、元の式は


同様に方向の流れに乗って流入してきた質量と速度成分については

3方向をまとめると

これが速度成分のみについての”速度”の増減分となる。

以下、まず方向運動量のみについて考える。


2)粘性による運動量の交換について

粘性は、分子運動によって運動量が交換され、隣り合う微小直方体同士で運動量が平均化する現象である。(粘性については、特に藪下先生の「途中式のある流体力学ノート」で勉強しました。)

交換の度合いは隣り同士が接する面積に比例し、隣りとの距離に反比例し、隣りとの速度差に比例すると考えられる。これに粘性係数を掛けて式にしてみる。面S1を通して交換される運動量は、速度成分について、間に、

面S2を通して交換される運動量は、

2つを足し、をもう一つ用いて変形すると

微分形式で表すと

方向、方向についても同様に

これらを合計すると



3)圧力などの表面力



圧力による運動は、両端に圧力差があったとき、その圧力差に押されて動くことで生じるから、この圧力差に比例し、表面積に比例する。圧力と面積を掛ければ力になり、それに時間を掛ければ運動量となるので間の運動量を考えると、

面S1と面S2との圧力差による運動量は

を用いて書き直すと

方向方向も同様に



4)重力などの体積力

体積力は、加速度をとし、それが微小直方体の質量に作用するから、間の運動量を考えて、


これらの合計が間の運動量の変化に等しいから

運動量変化 = 変化 + 粘性力 + 表面力 + 体積力


で割って


ここで左辺第二項を展開すると


左辺第三項は連続の式からゼロになるので


,方向についても考慮すれば


記号で書くと

これをナビエ・ストークス方程式という。この方程式が流体力学の支配方程式となる。

無次元化

代表量を用いてナビエ・ストークス方程式を無次元化する。

速度は代表速度を用いて


長さ、時間、圧力も同様に




上記の単位を組み合わせると加速度は


さらに粘性力と慣性力の比としてレイノルズ数

代表長さ代表速度

とするとナビエ・ストークス方程式は

となる。以降は省略して表記する。

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